創作の風景

2009年4月26日(日)更新
 この春から息子が幼稚園に通います。その入園式に行ってきたのですが、暴れん坊が緊張したのか、けっこう神妙な面持ちでした。今は小学生の姉娘で経験していますので、親のほうは淡々とこなしてきた感じです。カトリック系の幼稚園で、前は併設の御堂に歩を進めるだけで、なんだか背筋が伸びるというか、厳かな感動を覚えるというか、とにかくありがたい気がしたのですが、それも二度目になると馴れっこになるのです。
 カトリック教会といえば、フランス革命も改革の手を伸ばしています。千年を優に越える歴史と伝統があるといえばあるわけですが、すっかり馴れっこといえば、当時のフランス人も飽き飽きするくらいだったでしょう。なるほど、聖域、聖域と徒に恐れることなく、手をつけたはずだとも納得しかけたのですが、否と思い返すこともありました。
 緊張が解けた反動か、息子は家に帰る段になって、ぐずぐず駄々をこね出しました。明日の土曜日には○○に行こう。明後日の日曜には××を買ってあげる。ひとの目もありますから、親としては丸めこみにかかるわけですが、ふと気づいたことには、週末があるのも、七日ごとに休みが来るのも、キリスト教が安息日を定めたからなんだなあと。
 事実、フランス革命は最後はカトリック排斥に走りましたから、この七日で一週間のサイクルも廃止しています。十日で一週間と決めて、一月に休日は三日と定めたのです。このほうが合理的だといわれれば、そんな気もするのですが、やはりというか、抵抗感もないではありません。少なくとも、うちの息子は十日も休みを待てない。本当に無茶苦茶やったんだなあと、歴史の凄まじさに俄かに震える思いがしました。

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