創作の風景

2009年2月26日(木)更新
 バイクが好きなので、こんな季節からソワソワしています。もちろん寒くて、まだ乗れませんが、春が来たらなにか買いたいなあと、カタログなど眺めて、ニヤニヤしているわけです。小説フランス革命を書いているのだから、フランス製のバイクにしようかとも思いつきました。ところが、これがないのです。アメリカ製といえばハーレー・ダビッドソン、イギリス製といえばトライアンフ、ドイツ製といえばBМWと、よそには国を代表するようなメーカーがあり、イタリア製にいたってはドゥカティ、モト・グッツィ、アプリリアと揃うというのに、フランス製だけないのです。
 技術がないわけじゃありません。四輪ならフランス車も沢山ありますからね。国民性として、バイクが嫌いなわけでもない。実際フランスに行くと、日本よりバイクの割合が高いくらいです。では、どこの国のバイクなのかというと、その大半がホンダ、ヤマハ、スズキ、カワサキ、つまりは日本製なのです。奇妙な話ですが、わかるような気もします。一気に話は飛びますが、フランス王ルイ十六世の軍隊には、スイス兵とか、ドイツ兵とか、やたらと外国人傭兵が多いわけです。なにからなにまで「フランス製」と固執するより、それが便利で優れているなら、こだわらずに外国製を使う割り切りの発想は、このあたりに根があるのかもしれないなあと、そんな下らないことを考えた〆切あとでした。

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