著者の想像力が創出させた、カリスマリーダー楊令。
夢と現実の間で葛藤しながら民を導く、建国の物語。

梁山泊の炎上・陥落から三年。心身に深手を負いながら生き残った同志たち。彼らはあの男の戦線復帰を待っていた。楊志の遺児にして、陥落寸前の梁山泊で宋江から旗と志を託され、北へ向かったという楊令…。一方、傭兵集団を率いる岳飛を従者に加えた童貫は叛乱軍を蹂躙、岳飛は武将として急成長する。楊令が新頭領となった梁山泊でも、二世たちが成長していた。宋や金国と対峙し、地勢図が次つぎと塗り替えられていく──。

*『楊令伝』単行本1巻収録の地図をもとに作成
武松、燕青らが楊令を探索し、梁山泊への帰還を求めるため、燕雲十六州、さらに遼・女真の地へ。一方、江南の地では、方臘の叛乱が起こる。金国軍が南下を開始、宋の喉元に大軍が迫る。