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鴻巣友季子=編
編集協力=芦田川祐子『子ども部屋のアリス』はいま改めて読むと、なかなかショッキングな本である。……『不思議の国のアリス』をたんに簡略化したものではない、これはこれでスリリングな仕掛けが施されているのだ。……ルイス・キャロルにとっては、のちに大人の研究者たちが熱心に取り扱うようになる言葉遊びや論理学的な仕掛けよりも、子どもたちが喜ぶ「おもしろいお話」を書くことこそが、本望だったのではないか。(鴻巣友季子・解説より)
収録内容:不思議の国のアリス/鏡の国のアリス/子ども部屋のアリス/シルヴィーとブルーノ(抄)/シルヴィーとブルーノ 完結篇(抄)/驚異的写真術/運命の杖定価:本体1,300円+税
発売日:2016年8月19日
- 「不思議の国のアリス」「子ども部屋のアリス」芦田川祐子・訳
懐中時計を持ったウサギを追いかけて、ウサギ穴から不可思議な世界へと迷い込んだアリス。食べると体の大きさが変わる食べものに、自分の涙でできた池、神出鬼没のチェシャ猫や、すぐ他人の首をちょんぎろうとする赤の女王…ここではすべてが変てこなことばかり! 言葉遊びを駆使し、一世を風靡した代表作「不思議の国のアリス」と、挿絵や内容は「不思議の国」ほぼそのままに、子供向けに書きなおされた「子ども部屋のアリス」。どこが違うか、わかるかな? - 「鏡の国のアリス」芦田川祐子・訳
「不思議の国」から半年後、子猫と遊んでいたアリスは、家の鏡をくぐりぬけ、今度はチェスの世界に入り込んでしまう。赤白のクイーンとナイト、卵のようなハンプティ・ダンプティ、双子のトウィードルダムとトウィードルディー、個性的なキャラクターたちがいるチェスのマスをくぐりぬけ、アリスは女王になれるのか? 永遠の子供時代を描いた少女小説が新訳で登場! - 「シルヴィーとブルーノ」「シルヴィーとブルーノ 完結篇」芦田川祐子・訳
70歳の「ぼく」は、ある夏の暑い昼下がり、自分だけに見えるかわいらしい妖精の姉弟、シルヴィーとブルーノに出会う。知的でしっかり者のシルヴィーと、やんちゃで屁理屈を言うブルーノに「ぼく」は目を細めるが、妖精の世界では、彼らの父である総督が、その弟の奸計によって追放されようとしていた。いっぽう、「ぼく」の若き友人アーサーは、とある女性に恋をしていて……。妖精界と現実のヴィクトリア期、ふたつの世界をめぐる物語。
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