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柴田元幸 編 編集協力 中垣恒太郎
むろんヘミングウェイは誇張していた。マーク・トウェインの前に何もなかったなどということはないし、それ以後も 『ハックルベリー・フィン』に並ぶものはないと断言するのは(たとえばフォークナーの最良の著作を考えれば)無謀である。だが、マーク・トウェインほど広く愛され、彼ほどアメリカ文学の形成に寄与し、彼ほど文学の楽しさを身をもって演じてみせた人はほかにいない。これは迷わず断言していい。(柴田元幸・解説より)
収録内容:トム・ソーヤーの冒険/ハックルベリー・フィンの冒険(抄)/阿呆たれウィルソン/赤毛布(あかゲット)外遊記(抄)/西部道中七難八苦(抄)/ミシシッピ川の暮らし(抄)/戦争の祈り定価:本体1,300円+税
発売日:2016年3月18日
- 「トム・ソーヤーの冒険」&「ハックルベリー・フィンの冒険」柴田元幸・訳
ミシシッピ川流域の田舎町にはふたりの悪ガキがいた。やんちゃで叔母さんの手を焼かせ、ずる賢く立ち回り、だけど勇気をもった少年トムの日々を描く「トム・ソーヤーの冒険」。野外で暮らし、行儀よくするのは苦手だけど大人の枠にとらわれず自分の信念をもつハックの一人称でつづられた冒険譚「ハックルベリー・フィンの冒険」。
子供の、時に残酷ながらも純粋なみずみずしい感性は、私たちの心にいまも響く。 - 「阿呆たれウィルソン」中垣恒太郎・訳
奴隷制度の残るアメリカ南部の町。血筋の1/16が黒人の奴隷ロキシーは、自らが仕える白人判事の赤ん坊と、自分の赤ん坊を入れ替えた。それから20年、町で起きた事件をきっかけに、「阿呆たれ」と呼ばれ続けた弁護士ウィルソンの推理が光りだす! 何を隠そう、ウィルソンの趣味は、“指紋採集”だったのである……。 - 「赤毛布外遊記」柴田元幸・訳
1867年、ジャーナリストのトウェインと一行は、ヨーロッパへの旅に出た。赤毛布(=おのぼりさん)ならではの視点から眺めた観光旅行の珍道中を、ユーモアと風刺たっぷりに描いた喜劇的旅行記。
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