ストーリー
ある夜、バイク事故に遭った一人の男が
処置室に運ばれてきた。
救命救急医・小松秋穂の懸命な処置により、
彼は一命をとりとめた。
彼の名前は、石田涼介。
陶器のような白い肌、
作られた人形と見紛う
までに端整な容姿をした美少年だった。
涼介が意識を取り戻したことに安心した
秋穂のもとに、
翌日から何人もの人物が
やってくるようになった。
ある一人は、「涼介は過去に凄惨な
経験をした傷ついた天使なんだ」と言い、
ある一人は、「涼介は底知れない闇を抱え、
関わった人々を不幸にする悪魔のような男だ」
と言った……。
彼らはそれぞれに、
涼介のことを秋穂に語った。
さて、秋穂が救った男は、
被害者/天使 なのか
殺人犯/悪魔 なのか…?
以下の証言をもとに、
推理してみてください。
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証言1・ベテラン刑事の話
「石田涼介は、バラバラ殺人事件の犯人
『真夜中の解体魔』だ。
四人目の被害者の部屋にいて、
遺体の前に立っていたのだから」 -
証言2・元少年課刑事の話
「石田涼介は、かつて恋人を
殺人犯に殺された被害者でもある。
かなりつらい境遇で育ってきた」 -
証言3・元同級生の話
「石田涼介は、
人の心をもてあそぶ酷い男だ。
女性を心酔させ、風俗で働かせたりして
お金を搾り取っていた」 -
証言4・バーのマスターの話
「石田涼介は、行き場のない未成年を
救う活動をしていた。
活動のためにずいぶんお金を出していたし、
彼に救われた子もたくさんいる」