大好評放送・配信中の
WOWOW×Lemino 連続ドラマ『北方謙三 水滸伝』で
史進役を務める木村達成が、原作小説『水滸伝』を読む!
木村さんの読書は第二巻「替天の章」に突入!
印象に残ったシーンやシビれたセリフ、そして「悔しかった」こととは……?

「替天行道 」の旗が
揚がった
──二巻はどうでしたか。
木村 やっとというか、水面下で動いていたものがようやく表に出てきて、いよいよ戦いが始まったという感じですね。
先日、ドラマの撮影で初めて「替天行道」の旗を見たんです(編集部注:収録時はドラマ撮影中の時期でした)。巨大な宋という国に立ち向かおうとしている男たちが「替天行道」という言葉を胸に、旗の下に集まって決起する。胸熱でしたね。見ていてゾワゾワしました。
二巻もまさに「替天行道」にまつわる話が多く、最後まで一気に読んでしまいました。
──二巻の冒頭は
木村 そうですね。虎を素手で倒した男、武松。面白かったのは、手がとんでもなくでかいというところです。
(北方謙三『水滸伝』第二巻「替天の章」集英社文庫 p.21)
実際に撮影でも武松(演:伊藤健太郎)の手がすごく大きいんですよ。グローヴをはめているんですけど、超リアルで本物みたいなんです。
──二巻では、武松がどういう人間か、かなりのページ数を割いて描いていますね。
木村 武松と
(北方謙三『水滸伝』第二巻「替天の章」集英社文庫 p.40)
武松はかなりすてきな役どころだなと思いました。
謎の公孫勝が率いる
致死軍 の魅力
──二巻でほかに好きなキャラクターはいましたか。
木村
──二年間、地下の牢獄につながれていて肌が白く、感情が顔に出ないクールな公孫勝ですね。
木村 何考えてるのかわからなくて、かっこいいんですよね。顔が真っ白で、外の光がまぶしいから目が開かない。ドラマだとサンバイザーみたいな兜をかぶってるんですよね。まぶしいからって。
──公孫勝が率いる致死軍という部隊がまたかっこいいですね。厳しい訓練を受けた精鋭部隊。
木村 致死軍も好きですね。闇に紛れて行動して、相手を奇襲して、攪乱する。サイレントキリング的なね。
──無表情で何を考えているか分からない公孫勝が、そういう致死軍を率いている。不気味なまでに強い。
木村 文章だけで読んでいると、公孫勝はいつかどこかで
──謎ですよね、この人。死に場所を探しているというか、自分の命を軽んじている。
木村 何かあったような気がしますね。二年間、地下の牢獄にいたからかもしれない。二年も
でも、牢獄での公孫勝の過ごし方がちょっと面白いんですよね。牢の中で、裸で転げ回って肌を丈夫にしたり、頭で逆立ちしたり。
──木村さん、一巻で
木村 史進の出番は少なかったですが、少ない登場シーンだけでも胸アツな感じになっているから、今回はあんまり嫉妬はしなかったですね。
でも致死軍にはちょっと嫉妬かな。クールな精鋭という感じがして。史進は猪突猛進過ぎるから。
──隠れていられない。
木村 そうそう。うわーって行っちゃうから。史進のような目立つ
──史進は体格も良いし、タトゥーも目立ち過ぎるから、影の軍にはなれませんね。
木村 そう。だから、致死軍にはやっぱりちょっとジェラシーかな。かっこよすぎますよ。
梁山湖の山寨 で晁蓋と王倫 が対決
──ほかに印象に残ったシーンは?
木村 晁蓋と、やがて梁山泊になる、梁山湖の山寨を仕切っていた王倫との最後の駆け引きも面白かったですよね。世の中を正そうとしていた王倫が堕落してただの盗賊集団の頭目になったところに晁蓋たち七人が乗り込んでいって、入れるか入れないかという駆け引きになるんですよね。
──王倫が側近たちとどうするか話し合う
木村 側近は
いきなり王倫を殺すと、ただの反乱として兵たちからまた敵として見られてしまう。だから、王倫がどうするかをみんなが見ているところで実行するというのが、すばらしいなと思ったんです。映像だと、どうなってるんだろうなって気になりますね。
──二巻の史進はどうですか? 公孫勝救出作戦に参加して
木村 晁蓋とともに公孫勝が囚われている牢城を解放するんですけど、史進はナイスな立ち回りをしているんですよ。史進はめちゃくちゃ強い。初めて史進の戦いぶりを見た晁蓋が「得をしたな、私は。
──その後の史進と晁蓋とのやりとりもいいですね。
木村 晁蓋に戦に加わらないでくれと言うんですよね。自分たちが死んでもいいが、晁蓋は違うと。でも晁蓋は「私が死んでも、宋江がいる。宋江が死んでも、必ず別の者が出てくる」と言う。その言葉に史進が驚くんですよ。「もっと上から命令されるのだろう、と思っていました」って(p178)。その次の晁蓋のセリフがいいんですよね。
(北方謙三『水滸伝』第二巻「替天の章」集英社文庫 p.179)
ドラマでは存在しないシーンなので、読んでいて悔しかったですね。「え、待って。史進、原作ではめっちゃ活躍してるやん」って。
(北方謙三『水滸伝』第二巻「替天の章」集英社文庫 p.182)
「何でや、俺も出してや」と思って。でも、この場面を読んであらためて僕は史進が好きだなと思いましたね。
一巻のときはまだ
──腕自慢と策士とが組んで成功していくという。話は変わりますけど、そもそも木村さんは『水滸伝』にどんなイメージを持っていましたか。
木村 正直に言うと、僕が中国の時代もので知っているのは『三国志』くらい。小学生の頃に学校の図書館にあった漫画を読んで、同じ時期に『真・三國無双』という『三国志演義』のゲームが出たことをよく覚えていますけど。
──北方さんも『水滸伝』の前に『三国志』を書いていますね。
木村 そうなんですね。『三国志』は
第3回[了]
ヘアメイク/齊藤沙織 聞き手・構成/タカザワケンジ



